FX初心者やある程度FX経験がある方の多くの人が疑問を持つ
「FX自動売買は勝ち続けられるのか?」
これについて解説しますが、結論から先に言っておきますと「ムリ」です。
FX自動売買で勝ち続けられない理由
FXの自動売買のツールのことをEAと呼びますが(以下、EAと表現します)、
EAのプログラムの多くはインジケーターを用いて様々な条件を付け加えてトレードをするように設計されています。
インジケーターのほとんどは、レートの終値を基に動く仕組みですので、
後付け指標(遅行指標)ということになります。
そして人の手でトレードをしない代わりにロボットに運用を任す訳なのですが、
プログラム通りに稼働するため相場状況を選ぶ(レンジ・トレンド相場の選別、指標や要人発言等)ことがなかなか難しく、
好ましい相場、そうでない相場の判断が出来ずに破綻するケースが多いです。
相場状況の選別は、パラメーターで予め日時を設定しておいて稼働を停止させることは出来たりしますが、相場状況を解析してトレードに向いている時のみトレードをするようにロジックを開発するのはなかなか難しいです。
EAの種類
世の中にあらゆるトレード方法が存在するように、
EAもまた、そのトレード方法が実に様々ありまして、
スキャルピング・デイトレ・スイングトレードはもちろん、
細かくナンピンやマーチンゲールをする仕様、アノマリー系、ドテン系、
安定型の損小利大系など本当に色々なEAが存在しています。
しかし、そのどれを使ったとしても長期的に何もせずに運用したまま儲かるというほど甘い世界ではありません。
無料EA・有料EAの違い
多くの無料EAの特徴は、開発者のリンク経由で口座開設して、
その口座でEAを稼働する、いわゆる口座縛りが多いです。
これはあなたがトレードをすればするだけ、開発者はFX業者からキャッシュバックを貰い続けられます。
なので、ナンピン系EA(べらぼうにトレードをするため)が多いのです。
この類いのEAは、開発者がキャッシュバックを多く貰うために、ゴールドなど値動きが激しい商品でのトレードになる事が多いため、利用者が増えれば増えるほど開発者は結構儲かります。
基本的に破綻前提で作られていることが多く、
破綻を出来る限り避けるために、時間指定・週末取引停止・ナンピンポジション数制限などが設定されていることが多いですが、かなり上手に運用しないとあっという間に強制ロスカットを食らいます。
有料の場合は買い切りで口座縛りが無いパターン、
購入して且つ口座縛りのパターンの2つがあります。
どちらにしても、先程書いたように結局は後付け指標に基づいてトレードをするロボットであるため、万能とは言い難く、長期的に勝ち続けられるというのは幻想に過ぎません。
マネジメント次第では長生きする可能性も
先程書いたように、相場にはトレードに向いている相場・向いていない相場があります。
例えば深夜早朝の時間帯はボラが少なく、且つ会社によってはスプレッドが広がりまくるのでトレードに向いていません。
あとは大きな指標発表・要人発言などの際は、予想できないくらい急激な値動きが起こる場合があるため、一気に口座破綻してしまう可能性もあるのです。
従って、予めEAのプログラムやパラメーターで、理想としないトレード時間帯は稼働停止にするように設定をするか、こまめにEAを手動で停止したりとマネジメントが必要になります。
マネジメント次第では、EAの運用を長期的に行い+収支に持って行くことも充分可能です。
一般的に恐いとされているナンピン・マーチン系EAも、使い方を間違えずにこまめに管理していれば、短期間であっという間に資金増加させることも可能です。
しかし、常に破綻と隣り合わせであることには変わりませんので、
完全放置での運用はいずれにしても破綻へのスピードを早めるだけです。
精神衛生上あまり良いとは言えないかもしれませんね。
利益が出たらこまめに出金あるいは別口座に資金移動させるなど、
かなり気を遣う必要がありますが、自分なりのEAの使い道を極めればEAも稼げない訳ではありません。
まとめ
EAを使ったFXの自動売買トレードについて書いて参りました。
私もこれまでに計100個くらいのEAをあれこれ使ってきましたが、
あっという間に破綻したもの、良い感じで運用したけど結局破綻したもの、長期的にコツコツ利益を積み重ねてくれているものなど様々経験してきましたが、
やはりEAだけで長期的に勝ち続けるのは至難の業で、完全放置でお金が増え続けるという夢のツールではありません。
結局は自分でだいぶマネジメントしていく必要があるので、
そのマネジメント能力を上げていく必要があります。
裁量でトレードしても勝てないからと、安易にEAを使う選択をするのは危険です。
私も経験がありますが、「裁量で勝てないなら無感情のEAを使った方がベターでは?」と思い、
安易にチャレンジしたことがありましたが結局は惨敗・・・
今では一生懸命勉強した甲斐もあり、ある程度EAの扱い方にも慣れてきましたが、
しかし裁量を極めた方が良いという結論に至ったわけでございます。
最後までお読み下さりありがとうございました!