ポジポジ病とはトレードしたくてしたくて仕方がない、売買に依存していてエントリーポイントでもない根拠の薄い状態でも構わずトレードをしてしまう人の事をそう揶揄します。
これは恐らくFXをやる人の9割以上が経験している誰もが通る道的な病気かもしれません(医学的にはそのような病気はありません)。
これは本当に直すのが困難であり、これに陥ってしまったら自分の時間やお金をどんどん無駄にしてしまう事になりますから非常に厄介です。
そしてトレーダーとしては致命的なので治さない限りはFXで成功する事は不可能です。
自身がポジポジ病だと自覚のある方、ぜひ最後までこのページを見て治すように努力して欲しいと思います。
ポジポジ病になる表面上の原因
まずはポジポジ病になってしまう原因として考えられる表面上の理由について述べたいと思います。
①トレード依存症
これは単純にトレード自体に依存してしまっているという事です。
ギャンブルもそうですが、こうしたお金が絡むような刺激的な事って、いわゆる脳内物質がジャンジャン出まくるそうです。
人間は誰しも何かに依存しているとはよく聞きますが、ポジポジ病の人はトレードに依存してしまっているのです。
依存している明確な原因や背景を考える必要があり、そこに治すカギがあります。
②機会損失への恐怖心
これは例えば後からチャートを見た時に、「うわっ!ここで入っていれば勝てていたのに・・・」という経験から来ているように思います。
実際に私もはじめの頃はそう感じる事が多く、機会損失をとても嫌っていました。
ただ、これに関して言える事は「都合の良い部分だけを見てしまってはいませんか?」という事です。
後からチャートを見て勝っているところだけを見ればそれは損した気分になるでしょうが、負けてた部分は逆に「入ってなくてラッキー」と考えるでしょう。
後から振り返った時に「あの時ああしておけば」と思う感情にも似ていますね。
つまり”後悔の念”です。
この後悔癖みたいなのが身に沁みついてしまっている人というのはポジポジ病になりやすいと私は考えています。
実際に私は後悔マンと自分で思っているほど後悔する人間です。
後悔すること自体無駄だと分かってはいても「あぁあの時こうしていれば」「ここをこうしてこうしていればふじこふじこ」なんて事をいちいち考える癖がついてしまっています。
今ではだいぶなくなってきたこの悪しき習慣ですが、人生という大枠で見た時に本当に無駄でしかないと思いますのでやめた方が良いです。
「後悔して、振り返ってそこから学び次は同じ過ちを繰り返さない」と、
一見利に適っているような気もしますが、そのように割り切って次に進めるプラス思考の持ち主であればこの手法も効果的かもしれませんが、私のように深いところまで後悔して落ち込んでしまう人間というのは精神的にも悪影響を及ぼしますので、やはり後悔する癖というのはやめた方が良い悪しき習慣であります。
なのでトレードしていなかった時間あるいはできない時間でのエントリーポイントを機会損失と考える事をまずはやめる必要があります。
③チャート監視時間は1円にもならないという焦り
チャートを眺めているだけでは1円も稼げません。
アルバイトやパートとは違ってトレーダーという職業は誰に雇われる訳でもなく自分で相場からお金を稼がなければなりませんので時給も発生しませんし給与保障も当然ありません。
そのことからトレードしていない時間が長ければ長い程自分の時給に換算してしまったりして損している気分になり無駄なところで根拠もなくエントリーしてしまっている事も考えられます。
実際私自身も最低ラインとして1時間1,000円とか1日10,000円なんて事を考えていた時期がありまして、
エントリーチャンスが例えば1時間半来なかった時に焦りを感じて
「自分の時給が国が定める最低賃金以下だ」などと嘆き、無駄にエントリーを繰り返して逆にお金を失うという事をしていました。
恐らくそういう方って結構いると思います。
だからチャートを見ている時間が長く、エントリーチャンスが訪れないと焦ってどうにか自分自身に言い訳をしてでも何の根拠もない、あるいは根拠の薄いところでエントリーをしてしまうのです。
これは②同様に言うまでもなく悪い癖ですから今すぐに止めないといけない事です。
ポジポジ病になってしまう深い原因
ポジポジ病の原因を上に挙げましたが「そんなことは自分が一番よく分かってるよ!」と皆さん思うでしょう。
私が挙げたこれらの原因というものは表面上の原因に過ぎません。
なぜこれらの感情、そしてそこからの行動が起きてしまうのかをもう少し深堀りしていきます。
トレードにおける大切なことが分かっていない
よく「相場は待つのが仕事だ」というのをあちこちで目にすると思います。
これはポジポジ病の人には耳が痛い言葉だと思いますが、
残念ながら本当にそうで、相場というものはレンジ・トレンドという局面に加えて、
各市場での動き、経済指標や要人発言などのファンダメンタル的要素など、色々な顔があると思って下さい。
その中で自分の手法がどの時間帯のレンジorトレンドに強く、優位性があるのかというのを知る必要があります。
これが分かっていないから、チャートが見れない時間帯で後から見て結果に一喜一憂したり、
結果的にチャンスを逃した格好になった時に勿体ないとか損失感などの負の感情を抱くのです。
相場での理想というのは、「取りやすい時に取る・それ以外はやらない」というものです。
比較的勝ちやすい局面、優位性のある場面、少しでも自分に有利な状況でしかトレードをしてはいけないのです。
それでも勝ったり負けたりをする訳なのですが、優位性が高いところに絞ってトレードをしていれば大負けするという事が無いため、勝ちを積み重ねて証拠金が増えていくのです。
ここの部分を本当に理解して取り組む事が出来なければトレーダーとしての成長は止まってしまい、そこから先が見えなくなってしまいます。
自身のトレード手法に自信が無い
結局のところポジポジ病の人というのは自身のトレードスタイルが固まっていないのです。
故に自分のトレードに自信が持てず、あらゆるところでエントリーをして数をこなそうとする側面もあります。
しかし散々言っているようにそれでは逆に時間もお金も失ってしまいます。
むしろ自暴自棄となっているため、そのような状態になってしまうと治すのがどんどん難しくなってしまいます。
トレードに自信を持つためにはどうすれば良いのか?
FT5などのチャート練習ソフトなどでひたすら自分のトレードを見直すのが最短ルートだと私は思っています。
レンジまたはトレンド、時間帯などのフィルターを通して自分の手法がどんな場面で優位性があるのかを炙り出します。
優位性を確認出来たらあとはひたすらその時間帯のその相場状況で練習を重ねて、勝率を確認してバルサラの破産確率で計算してその手法が長期にわたり優位性があるのかないのかを確認します。
無事、破産確率0の手法が出来上がれば、本番環境でもそのようにトレードが出来るようにしていくしか矯正方法はないのです。
まずは低いロットでスタートし、自分のルールを守れるように自分の精神と戦ってみて下さい。
1日〇pips・〇円稼ぐと目標を立てている
よく1日〇pipsとか〇円稼ぐ事を目標にしている人を見かけますが、
pipsでも金額でも、数値を目標にするというのがポジポジ病になってしまう原因の一つでもあります。
先程も挙げたように時給換算・日給換算をするという行為は過去の私をはじめ多くの人がハマってしまうところではありますが、これぞまさに愚の骨頂であり諸悪の根源でもあるのです。
トレードは良い局面をひたすら待ち、優位性のある場面でしかトレードをしないからこそ勝ちやすい訳ですので、良い局面が来なければトレードをしなければ良いだけ。
トレードにおいてのリスクは”資金を減らす可能性”ですので、
そのリスクを最大限回避するという事が「良い局面を待つ」という事になります。
ポジポジ病の方はこのことを理解していないからこそ無駄なトレードをして自ら破滅の道をたどっているのです。
専業トレーダーはいつでも稼げるという誤認識
もしかしたらあなたは専業トレーダーに対してそのようなイメージを持たれているのかもしれないと思ったので詳しくお話しします。
「専業トレーダーはいついかなる時であっても相場からお金を引っ張れる」というのは間違った認識です。
聖杯のような完璧な手法というものはこの世に存在しませんから、
どんな手法であっても得意な相場と苦手な相場があるように、
苦手な相場ではいくら優秀なトレーダーとて負けるのです。
ですから優秀なトレーダーは負けを徹底して避ける事に長けています。
顧客の資金を預かり運用するファンドマネージャーなどのプロ中のプロなんかがそうですね。
つまるところ、専業トレーダーになっている人というのは、
自分の土俵で戦えるまでひたすら待つ事が出来、その時が来たらしっかりと仕事をするというのが専業トレーダーなのです。
どんな時でもチャートを開けばすぐお金を掘り起こせるような魔法は持ち合わせてはいません。
自分に有利な相場状況や手法はどうすれば導けるか
これは先程例で挙げたチャート練習ソフトでの検証がオススメとはなりますが、
そもそも勝てる手法というのはどのようにして探し当て、
そしてそれがどんな時に有効なのかというのがあなたにとって最大の課題なのかもしれません。
手法は自分に合う合わないというのがあります。
あなたの生活環境などによっても変わってくるので、一概にスキャルピングが良いとかデイトレが良いよというのは言えないのです。
しかし、ポジポジ病の人というのはそもそも待つのが苦手な傾向にあるので、
いきなり4時間足レベルのスイングをやれと言われても「いやぁ~」というのが本音ですよね。
なので私は自分自身がメイン中のメインとしながら最も時間が割かれず稼げる手法である指値トレードを武器にしていけば良いと思っています。
私がやっている指値トレードはある程度相場の分析を行って、
あとは網を張るかの如く指値を注文、最初から利確や損切の値も同時設定しておくのですが、
これは初心者であろうがある程度稼げているトレーダーであろうが関係なく出来ます。
最短で3分、長くても5分あればその日の仕事はお終いでも大丈夫というのが指値の強みです。
これは家族との時間や趣味の時間を何よりも大切にしたいと願う私にとって最高の手法です。
私の場合はデイトレやスイングもしますが、
正直なところ指値トレード一本だけでも月毎のトレード結果は負けなしなので問題ありません。
ただFXの鬼と名乗っているくらい私はFXが大好きでありますのでやっていますが、
あなたは決して真似する必要はありません。
手法なんてものは1つか2つあれば充分で、
磨きに磨きをかけて勝率や利益を追求していけば良いのです。
まとめ
いかがでしたか?
過去の私もポジポジ病に悩みましたので、その時のことを思い出して書きました。
結構真理的なところを突いていると思いますので、
このページをよく読んでポジポジ病がいかに非効率的な事であり、
トレーダーとしての成長を妨げているのかというのを認識し、治して頂ければと思います。